sealing wax
- Life with Lights
- 2014年11月22日
- 読了時間: 2分
皆さん封蝋(sealing wax)をご存知でしょうか。

最も有名なブランドはインク老舗ブランドのJ.Herbin社のものです。
パリの船乗りだったJ.Herbin氏がインドで買い付けた質の高い蝋により、ヨーロッパで火がつき、王室の御用達となりました。
フランスを代表する香水にあしらわれている封蝋はすべてこのJ.Herbin社製作のものだそうです。
当時は、封筒を止める役割と「親展」的な意味合いがありました。
なぜなら、封筒を開ける際に蝋が割れて元に戻らないからです。
今では柔軟性のある蝋も普及しており、封筒だけでなく色々な用途で使われています。

ラッピングのワンポイントに本物の封蝋をおつけすると一気に高級感が出ますね。

封蝋の材料はインドの木からとれるとても粘度の高い樹脂が主流です。
これを時間をかけてゆっくり溶かし、そっと広げ、封蝋印を押し付けます。
とても気の長い作業です。
何百年も前のヨーロッパでも同じように樹脂の香りに包まれて、相手を想いながら封蝋をしていたのだろう…と思いを巡らせます。
とても贅沢な時間です。
新幹線で一気に駆け抜けるのも便利だけど、鈍行電車で電波の届かない山の景色を楽しむ。
スイッチひとつで部屋は明るいけれど、キャンドルを灯して今日の出来事を語らう。
不便が贅沢ですね。
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